職務経歴は履歴書の職歴欄をより掘り下げ、付加価値を付け加えていきます。
職歴欄では分からないあなたの実績や工夫してきたことを、「どう考えて行動してきたか」を加えて書いていきます。
履歴書では失点をしないよう抑えてきましたが、ここからはしっかり自分の色を出していきましょう。
職務経歴の基本的な構成 各事業ごとに3段階に分けて書いていく。
職務経歴は各事業ごとに3段階に分けて書くことを意識しましょう
- 入社からずっとひとつの会社・ひとつの部署→1セット
- 入社からひとつの会社・部署は2つ→2セット
- 1社目で2つの部署・2社目で1つの部署→3セット
職歴によって何セット書くかが異なるので、気を付けましょう。
基本情報の書き方 相手に自分の仕事環境が分かるように。
基本情報では、履歴書の職歴欄よりも細かく自分の仕事環境を説明します。
株式会社○○ △△部に営業として勤務
この例文では履歴書を読めば分かることです。採用担当者さんもふわっとした認識になります。
△△部にて営業を担当し、○○県西部の従業員数100名~500名の製造業に対して、新規開拓を行った。
この例文では、より具体的な業務風景が浮かんできます。
- 担当する地域
- 企業の規模感
- 企業の業種
- 形態(新規開拓・既存ルートセールス)
調べれば、ターゲットの具体的な企業名が出てきそうなくらい具体的に、説明することができています。
実績の書き方 できれば実績は数字で。似た条件との比較があれば分かりやすい。
営業系・販売系・マネジメントでチームで成果を上げる仕事の場合
成果が数字に表れる仕事の場合、時期ごとに数字を挙げていきます。
2020年 | 売上55,000千円 予算比121%(○○エリア2位) |
2021年 | 売上62,000千円 予算比111%(○○エリア1位) |
2022年 | 売上48,000千円 予算比95%(○○エリア2位) |
このように複数年記載できることが理想です。
実績だけだと比べる目安がないので、その数字が高いのか低いのかが分かりにくいです。
- 対予算(予算額や予算比%)
- 営業・販売順位
- 業界平均との比率
上のような比較対象を用意し、似た条件の他社と比べてどうだったのかを書きます。
実績が優れていればそれだけで優位性になりますし、実績が劣っているならばその分析と今後の展開を補足すればOKです。
問題と工夫の書き方
中途の転職では、あなたがどのように考えて問題を解決して結果を出せるかということを評価しようとします。
それが志望企業に入った時にどのような影響を及ぼすかを考え、よい想像が出来れば内定が出るということです。
その過程の一例を出して、納得してもらえるようにしましょう。
書くのが難しい方は、下のステップの順番で組み立ててみましょう。
例1:着任したチームの部下4人は、全員がスタンドプレイに走っていた。
例2:お客様から、対応の遅さを指摘されることが多かった。
例1:4人が情報共有すれば無駄なく相乗効果が得られると考え、必要性を説明して報告制度を作った。
例2:パターンを前もって準備し、関係各所を調整して仕組み化を進めた。
例1:仕事の取り合いがなくなり、逆に協力し合う雰囲気ができ、1年後には対前年比170%の売上となった。
例2:客先の満足度が上がりリピート率が上昇した結果、継続顧客数が2倍になった。
職務経歴 実績がない場合、嘘の内容を書いてもバレないのでは!?
「嘘でも良い内容を書いて評価されよう」と思うかもしれませんが、嘘はバレます。
バレないまでも、面接で掘り下げられる可能性の高い職務経歴に嘘を混ぜるのは非常にリスキーです。
少しひねった質問をされた場合、嘘を書いていると応用が利かず、しどろもどろになってしまうかも。
バレるバレないではなく、真実を書いた上で実績のなさをカバーする応対を考えた方がうまくいく可能性は高いです。
志望企業が結果よりも過程を評価する企業であることも多いです。
いかに説得力ある説明ができるかが鍵。実績がなくても行動したことはあるはず。
数字を用いて順序だてて説明すれば、説得力が増します。
ですが、「人に言えるような実績なんてないよ」という方もいらっしゃると思います。
その場合でも、あなたなりに考えて実行したことを説明すればOKです。
ぜひ上の例を参考にしながら効果的な職務経歴を作成してアピールしてください!
これで活かせる経験欄は終了です!次は職務経歴書の作成講座「活かせる経験・知識・技術・スキルの書き方」に進みましょう!