履歴書の学歴・職歴欄は独特でちょっと身構えますよね。学歴や職歴で何を評価されるか分からないので、怖いものです。
しかし、結論から言えば正直に正しく書くことが一番良い方法です。但し、働いていかなかったいわゆる空白期間についてはなるべく作らないことがポイントです。
どのようなことに気を付けて書いたらいいか、順番に解説していきますので是非ご覧ください!
この記事でも書くべき内容は網羅していますが、個別に聞きたい内容などは転職エージェントさんの指導が効果的です。
学歴欄を書く前の準備 どこからどこまで書けばいい?
履歴書にいきなり書き始めるのではなく、まずはメモに情報を集めてみましょう。情報を集めた上で書き始めれば、スムーズに書くことに集中できます。
学歴はどこからどこまで書けばいい?
学歴には高校卒業から最終学歴までを書くのが一般的です。高卒の方は枠が大きく余るので、中学卒業から書いてもOKです。もし中退している場合は何も書かないのではなく、中退と書きましょう。
中退は悪いイメージを持たれそうで書きたくないかもしれませんが、正直に書くべきです。後々卒業証明書を求められたり、学歴詐称と言われてしまう可能性があります。
逆に、大学院卒や複数の大学に在学したなどで行数が足らない場合は高校は省いても問題ありません。枠に合わせて、最新の学歴から遡って書いていくようにしましょう。
高等学校と大学を何年度に入学・卒業したかメモしておく
メモなどに材料を揃えておくとスムーズに書くことができます。
- ~~高等学校 ~~科 ○年〇月入学 ○年〇月卒業
- ~~大学 ~~学部 ~~学科 ○年〇月入学 ○年〇月卒業
簡単にで構いませんので、あらかじめ情報を準備しておくと書くことに集中できます。もし入学・卒業年度が分からない場合は、自動計算で調べることができます。
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西暦と和暦どっちで書いてもOK!但し、書類内で統一すること
書類で使う年数は西暦と和暦は必ず統一するようにしましょう。社会人になると書類上の表記の統一などを求められるようになります。
- 西暦…「2000年」のような表記のこと。
- 和暦…「平成12年」のような表記のこと。
どちらで書くのが正解か迷うかもしれませんが、どちらで書いても問題ありません。相手の企業風土によるところもあります。
もし日付欄にあらかじめ「令和」などと和暦を書くように促されている場合は、従って和暦で書くようにしましょう。もし西暦でメモを残している場合は、和暦に変換してあげてください。
学歴欄の書き方を具体的な例文で解説!
最終学歴が4年制大学の方を例に具体的な例文を書いてみました。
4年制大学卒業の例 学歴の書き方は主に3ステップ
高等学校については卒業から書き始めればOKです。「学科なんかなかったよ!」と思う方は普通科と記入してください。
浪人していない場合は、高等学校卒業年月から1か月後の年月を記入します。学部と学科を漏れなく記入してください。
4年制の場合、留年していない場合は4年後の年月を書きます。中退の場合は空白にするのではなく、中退した年数を記入してください。
大学院に行かれた方は更に2行追加して書いてください。枠が足らない場合は古い学歴から順番に消して、最新の学歴を優先して書くようにしてください。
高等学校卒業の例 高校卒業年月のみ書く
高卒の方は高等学校卒業年月のみを記入すればOKです。あまりに枠が余り過ぎて不自然に見える場合は、中学校の入学・卒業年月を追加してもOKです。
学歴欄と職歴欄は1行空けないとだめ?スペースがない場合は詰めてもOK。
学歴欄と職務欄は1行開けておくのが、読みやすく一般的です。但し、下に書く職歴欄の行数が多かったりして「あと1行足りない!」などという時は詰めて書いても構いませんので、収まるように記入しましょう。
企業が学歴欄でチェックしているのは面接では見えない過去の姿
学歴欄で企業が何をチェックしているのかを知っておくことも重要です。面接で過去の情報から情報を引き出そうとされるので、質問回答の準備しておくことができます。
企業が学歴欄でチェックしていること① 過去のあなたの人柄を知りたい
面接などで見えるのはあなたの今の姿ですが、人柄を形成するのは意外と子どもの頃の環境だったりします。企業は学歴を見ることであなたのルーツを通して「本質的にどんな人かな?」と知りたがっています。
ちなみに私は心理学を専攻していましたが、子どもながらに「困っている人の力になりたい」という思いがあったからです。面接でも心理学専攻については理由を聞かれました。記載する際に、面接を見据えて切り返しも考えておくと安心です。
企業が学歴欄でチェックしていること② ルーツや人生設計、一貫性を見ている。
人生設計や一貫性についてもチェックしています。学歴と現在の姿に一貫性があるかどうかを見ています。もちろん一貫性がなくとも必ずしもマイナス評価を受けるというわけではありませんが、プラス評価を受ける場合もあることを覚えておいてください。
職歴の書き方
履歴書の職歴欄では、以下の点に注意して書くことが重要です。
- 会社名・部署名・在籍期間を明確に記載する
- 記述内容は正確であることを確認する。特に、期間や職位に誤りがないように注意する。
会社名・部署名・在籍期間の3点セットで記入する。
学歴を記入する際には、会社名・部署名・在籍期間の3点セットを意識してください。
- 会社名
-
株式会社○○、△△有限会社など。正式名称で正確に。
- 部署名
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○○部○○課、△△事業部△△課△△係など、省略せず正確に書く。
- 在籍期間
-
ひとつの勤務内容につき、始まりと終わりの2行で表す。始まりは入社・配属など、終わりは退職・異動など。
もし加点を狙いたい方はその他にも、その職務でどのような業務を行ったかや、どのような成果を残したのかを記述することで、自己アピールを強化することができます。
また、職場の環境や文化についても記述することで、採用担当者に自分自身をより深く理解してもらうことができます。そのため、自分自身の強みを最大限に引き出せるよう、職歴欄には慎重に取り組むことが大切です。
記述内容は正確であることを確認する。
転職の履歴書を書く際には、職歴欄の正確性が非常に重要です。この欄が、あなた自身のプロフィールを決定する上で非常に重要な役割を果たしているため、間違いや誤りがあってはなりません。
例えば、期間や職位についての情報が間違っている場合、採用担当者に誤った印象を与えてしまう可能性があります。したがって、履歴書を作成するときには、細心の注意を払って情報を確認することが重要です。
ケアレスミスは努力で防げます。せっかくいいことを書いていても、誤字があると一気に評価が落ちてしまいます…。
職歴欄に書くことと自己PR欄に書くことがリンクしていて、行ったり来たりできるような構成になっているとポイントを稼ぎやすいです。職歴欄を書くときに、自己PRに結び付けられるかどうかについても検討しておきましょう。
職歴欄の「空白期間」が気になる!空白期間を目立たせない書き方
「空白期間」がある場合は、その期間中に何をしていたかを明確に説明することが大切です。例えば、海外旅行、語学留学、資格取得の勉強など、自己研鑽に取り組んでいたことを書き込むことで、空白期間を有意義に過ごしていたことをアピールすることができます。
また、空白期間中にアルバイトやボランティア活動を行っていた場合は、その内容についても記載することが望ましいです。それ以外にも、空白期間中に得たスキルや経験についても記述することで、自己アピールを強化することができます。
ただ空白にしているのは、あなたがこれからも何もしないことを証明してしまいます。形にこだわらなくてもいいので、埋める努力をしてみれば、相手に伝わるものもあります。
- アルバイト活動
- ボランティア活動
- 何か新しいことにチャレンジした
- 病気や家族の介護などの家庭の事情
あまり本質的な話ではありませんが、「何もしてこなかったから本当に何も書くことがない」という人は今から何かやってみるのも手です。
それが人に言えるほどのものでないとしても、何もしなかったのと何かしようと実際に動いたのでは雲泥の差があります。何かしようと動いたということは、評価につながる可能性があります。
空白期間が長期間にわたる場合には、採用担当者から不信感を抱かれることがあるため、その場合には、理由や背景についても説明することが望ましいです。例えば、病気や家族の介護など、やむを得ない事情によって仕事を辞めた場合には、その理由について明確に伝えることが重要です。
学歴・職歴欄の書き方の実例 場面別の具体的な記載例
CASE① 高卒・高校中退、経験1社(異動あり)の書き方
学歴欄には高校を卒業or中退したことだけを書きます。普通に卒業された方は卒業月は大体3月になります。
入社の最初の部署には「配属」とつけてください。異動の場合は「異動」とつけてください。最後の行は「現在に至る」と書いて締めてください。
CASE② 大卒、経験2社(異動あり)の書き方
学歴欄には高校卒業から大学入学、大学卒業までを書きます。普通に卒業された方は卒業月は大体3月になります。
入社の最初の部署には「配属」とつけてください。異動の場合は「異動」とつけてください。
本人都合の退職の場合「一身上の都合により退職」と書いてください。最後の行は「現在に至る」と書いて締めてください。
学歴・職歴欄は減点法式。きっちり仕上げて失点ゼロに。
学歴・職歴欄は必要な情報を正確に知ってもらうのが役割です。特にアピールや奇をてらう必要はありません。無難にしっかり書き漏らしなく記入し、他の項目についても仕上げていきましょう!