企業へ提出するES(エントリーシート)や職務経歴書を書く際、志望動機についての「なぜこの仕事を選んだのか」「当社を選んだ理由は?」などの答えに困ったことがあると思います。
- 今まさに「志望動機ってどうやって書けばいいんだ…」ってなっている方
- 志望動機を書いたけど、これでいいのか分からない方
- 「貴社でなければいけない」理由が思いつかなくて困っている方
この記事では「その志望動機ならうちじゃなくてもいいよね」と採用担当者に言わせない志望動機を書く方法を解説しています。
- 企業HPのチェック不足が説得力のなさの原因
- 「人」を志望理由にするのがおすすめ 社長のビジョンや自分に近い先輩などをターゲットに。
- 企業に合う志望動機じゃないと効果は半減。
- 志望動機の書きっぱなしはNG 他人に見てもらうとレベルアップできる
- エージェントの添削を受けると企業に合った志望動機に仕上がる
この記事を元に志望動機を書けば採用担当者に、おっ!と思わせられる志望動機を書けます。苦手意識のある方は例文多めで解説していますので、真似しながら書いてみてください!
\エントリーシートの他の項目についても詳しく解説しています!/
【転職・就職】エントリーシート(ES)の書き方講座 例文多めのやさしい解説で他の候補者と差を付けよう!
そもそも企業はなぜ志望動機を書かせるのか 企業の狙いは入社後を想像すること
良い志望動機を書くためには、企業の狙いを理解することが大切です。企業の求めることが分かれば、求める答えに近い志望動機を書くことができるからです。
企業の狙い① 入社後、すぐにやめたりしないかを確かめたい
企業が恐れるのは、入社後にすぐに退職されてしまうことです。採用には多額のお金が必要になります。
- 転職・就職サイトやエージェントに払う仲介料
- 入社の事務処理を進めるための人件費
- 支給品の準備(制服・パソコン・仕事に関する道具etc)
入社後すぐに退職されると一般的に百万円~数百万円のお金を無駄にしてしまうことになります。そのリスクを避けるために、「この人は本気でうちに入りたいのかな?」「入社後もちゃんと働いてくれる気持ちがあるのかな?」ということを志望動機から想像しようとしています。
企業の狙い② 入社後、期待通りの活躍をしてくれるかどうかを確かめたい
企業にとって困るのは、入社後に採用者が全然活躍しないことです。「あーあ、採用して失敗だったなぁ」となると、無駄な給料を払い続けることになってしまうからです。
入社したい気持ちが強ければ、その後も高いモチベーションで頑張ってくれるのではないか、と企業は考えます。逆に「別には入れればどこでもいいんだけど」という人は、入社後もモチベーションが上がらないことが想像できるので、書類選考のうちから落としたいと考えています。
企業に入社したいという強い気持ちを伝えて、「この人ならうちで活躍してくれそうだ!」と想像させるのが志望動機を書く目的です。
志望動機について悩んでいる人は多い だから人によって差が付きやすい
志望動機の重要性は分かりましたが、実際には志望動機の書き方で悩んでいる方は多いです。
私はこのサイトとTwitterで「書類選考の個別相談」を行っています。たくさんの相談を受ける中で、志望動機に関する質問はダントツで一番多い相談でした。悩んでいる人が多いということは、志望動機は差が付きやすい部分と言えます。
志望動機のよくある悩み① 「何を書けばいいか分からない」
「志望度も低いし、何を書いたらいいか分からない」「入った後の事なんてわからないし、とりあえず受けるだけだから書くことがない」という声が多かったです。
志望度が低い会社に時間をかけたくない気持ちはよく分かります。ですが、適当に書いて落ちる方が時間がもったいないと私は思います。志望度が低い会社であっても、少しだけ頑張って書いてみましょう。
この記事を読めば短い時間で強い志望動機を書けるようになりますので、一緒に書いてみましょう!
志望動機のよくある悩み② 「書いてみたけど内容が薄い気がする・しっくりこない」
志望動機を一通り書いてみたけど、しっくりこないことも多いようです。その直感は大体正しいです。
私が添削する際に、「ここちょっと薄いかなぁ」と思った部分を修正すると「自分でもそこにしっくりこなかったんです!ありがとうございます!」という答えがよく返ってきます。
つまり、自分で違和感のある部分は他の人が見ても違和感を感じる場合が多いということです。直感で怪しいなぁと思ったら、そのままにせず修正することで強い志望動機を作る事ができます。
志望動機が全く書けない・薄いと感じる方は企業研究をしよう!
この二つに共通するのは、企業研究が足りないことです。企業を知れば、入社後の想像もつきますし、内容も濃くなってきます。企業研究にかける小さな努力の積み重ねができるかできないかで、志望動機の出来に大きな差が出来ていました。
企業に興味を持ってもらうためには、まずは自分が企業に興味を持ちましょう。プライベートで仲良くなりたい人がいたら、その人について知りたいと思うのと同じです。
ここでハッとした方は、今後は5分でいいので企業研究をしてください。企業研究をやっていない人と比べてそれだけで差が出ます。
「志望動機、何を書けばいいか分からない」人に共通するのは企業研究不足
志望動機の出来には企業研究をやっているかどうかが直結します。志望動機が書けない方に質問をすると、「この会社のことは志望度が低いからあんまり知らない」という答えがよく返ってきます。
志望度の低さは志望企業に薄々バレてる
採用担当者はたくさんのエントリーシートを見てきています。同じ質問への答えをたくさん見ているので、志望動機が薄いと「この人は内定出しても蹴るんだろうなぁ」とか「入社してもすぐ転職するんだろうなぁ」と見透かされてしまいます。見透かされてしまうと、書類選考の時点で「お祈り」しておくことになってしまいます。
書類選考の通過率を上げるためには志望動機で志望度の高さを感じてもらう必要があります!
志望動機の答えは8割方「企業HP」にある 5分でもいいから企業研究することが必須
志望度をアピールするためには企業研究をして志望動機の密度を高めることが一番です。友達が自分が昔言ったことを覚えていてくれて「あの時お前が○○って言ってたの聞いて、すごいなって思ったんだよ」って言われたら嬉しくないですか?
志望動機でも同じことができます。そのために、企業研究を必ずしましょう。とはいえ皆さん忙しいと思いますので、なかなかすべての企業を研究するのも難しいと思います。「企業HPを5分見るだけでできる企業研究のやり方」を解説していますので、参考にしてください。
- 会社概要・会社紹介で会社のイメージを掴む
- 社長挨拶で社長の名前と性格をチェック ビジョンもチェック
- 事業内容で働いている姿をイメージ
- 採用ページは答えが書いているようなもの 全て目を通す
- 社員紹介で自分がなりたい先輩像を固める
このポイントを抑えながらチェックしてみてください。ただ眺めるだけに終わっていた企業研究が目的を持ったものに変わるし、迷うことがなくなるのでおすすめです。
企業研究のやり方をもっと詳しく解説!大手や有名企業でも勝てる企業研究のやり方も。
企業HP(ホームページ)を使った企業研究のやり方 5分でサクッと要点を抑える方法
企業HPの見方が分かった人は「志望動機の説得力」が全然違う
企業HPを見ていると、見るべきツボが分かってきます。8割くらいの会社HPは大体同じような構成で作られているからです。
企業のHPを数々見ていると、「この企業では珍しい事書いてる!」というのも分かるようになります。ちゃんと会社HPをチェックしている方はそれが分かっているので、志望動機も的を射ています。
企業HPをしっかり読んでいる方の志望動機は、パッと読んだときに納得感があります。「志望動機の説得力」があります。
そんなこと言っても興味のある企業がない…という方はオファーを待つという選択肢もあります。
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企業のHPの中から「なぜ当社を選んだの?」の答えを見つける。
会社情報や社長挨拶、採用ページなどをチェックされている方、素晴らしいです!「見てるけどよく分からないよ!」という方向けに「なぜ当社を選んだの?」の答えを見つけるためのヒントをご紹介します。
ヒント① 社長独自の考え方や目指していること
社長挨拶の中には「弊社は○○事業を通じて○○しようとしている」「○○するということを大事にする」など、メッセージが隠されています。
それを題材として選べばOKです。上にも書きましたが、社長が言っていることに「それは違う!」という人事担当者はまずいません。
ヒント② 採用ページに書いてある「求める人材像」
なぜ「求める人物像」を書くのでしょうか。簡単に言うと「求める人物像」以外の応募が来るけど採用したくないからです。
素直に、求める人物像に「自分がマッチしたから」という志望動機でもOKです。それだけでは弱いですが、他の理由を述べた後に、「~更に、貴社が求める○○という人物像と私の○○という部分がマッチしており~」みたいに使えば、効果が高まります。
ヒント③ 魅力的な先輩を見つけて、「憧れたから」を理由にする。
採用ページやリクルートページに、先輩インタビューを載せる企業も多くなっています。私も載ったことがあります。
企業側の本音は「なかなか新卒生に興味を持ってもらえないから、有望な若手を載せとくか」です。つまりここに載っている社員は社内の評価が高い人物です。
その人物に憧れて、「○○さんのようになりたいから」という理由は、企業からしても「外さない志望動機」になります。
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見つけた答えに、自分の引き出しから合う物を選んで書く。
企業HPから答えを見つけた後は、自分の引き出しから合う物を選んでくっつけるだけです。
ここではケースごとに架空の志望動機をご用意しました。内容を置き換えれば、志望動機を作ることができます。
実例① 社長が「新しいことへの挑戦」に意欲的な場合
貴社の悠木社長は「顧客ニーズに応えるために変化を恐れず、リスクをとってでも挑戦していく」ことが大事であるとおっしゃられており、感銘を受けました。
私もリスクを恐れず挑戦することが大事と考えておりますので、会社を守る立場である悠木社長の「顧客や会社を守るためにリスクを取って挑戦する」という姿勢は非常にまぶしく見え、社員の皆様もその意志に応えられている姿が魅力的に見えました。私もぜひその一員として活躍したいと思い、志望いたしました。
実例② 「求める人物像」に「自分で考えて行動できる人」と書いてある場合
貴社の求める人物像に「自分で考えて行動できる人」とありました。私も前述のアルバイトの経験より、自分で考えて行動することを第一に考えて行動しております。
貴社に入社し困難にぶつかることもあると思いますが、私なりに自分で考えた行動で道を切り開ければと思っております。すぐに結果は出ないものと思いますが、数年後には貴社の推進力に加われればと考えております。
実例③ 後輩を育てて慕われている先輩がかっこよく見えた場合
貴社HPの先輩インタビューで掲載されていた悠木様は、困難にぶつかりながらも自ら成長し、今では後輩社員の方々を引っ張る立場になられており、憧れました。その姿はまさに私が目指す人物像にぴったり合うものであり、貴社に入社して悠木様のようになりたいと考え、志望しました。
「書いてみたけどなんか変な気がする!」人は別の視点の第三者に見てもらうことで、レベルアップ!
書類選考の個別相談を受けて、自分の志望動機に自信が持てない方も多い印象でした。実際には素晴らしい出来の方も多かったのですが、自分で同じ文章を見ているとよく分からなくなってしまいがちです。その時には「別の視点を持つ第三者」に見てもらうことをおすすめします。
同じ目線になってしまう仲間内で見てもらうのはおすすめしない。
私の就活の時もそうでしたが、同年代の仲間内で相談することが多かったです。しかし、これはおすすめしません。なぜなら、その仲間は比較的自分と同じ目線・同じレベルの持ち主だからです。
そこから同じ目線・同じレベルから見ても、見えるものは同じで、それ程代わり映えしません。友人であれば、関係性を重視して悪いと思っても悪く言えないという側面もあります。最悪、その友人と同じ原因・同じ理由で共倒れします。
視点の異なる複数の人に見てもらうことが大事。
出来れば、視点の異なる複数の人に見てもらうことが大事です。例えば皆さんの親御さんであれば、違う時代を生きた違う目線ですし、キャリアの方も違う環境で仕事された方です。私に相談する場合も、営業の第一線で働いてきた経験・書類選考の添削をしてきた経験から見ることができます。
見てもらった結果、どの意見を重視するかはあなた次第です。まずはいろんな意見を集めることが大事です。集めた後にどうするか、選択肢があった方が考えやすいです。
私が就職活動していた頃と違い、さまざまな可能性がネット上には転がっていますし、今の世代の方は選択肢があるので羨ましいです。ぜひその機会を活かしてください。
新卒でもエージェントを使うのが大事。添削だけでなくカウンセリングも。
第三者に見てもらうにはエージェントの利用が一番です。添削だけでなく、カウンセリングを行ってくれる場合もあります。
私の個別相談に来られた方も、新卒でエージェントを利用されている方はかなり多い印象でした。そして、エージェントを利用されている方の文章は皆さんレベルが高かったです。出遅れないためにも、ぜひ就職エージェントを使ってみてください。